2019
03.19

第3572号「ステージ別起業家プログラム」

教える企画

「山形大学は地域ぐるみで起業家を育成する事業を始める。今春にスタートアップを生み出す会社を設立。(中略)有望な事業のアイデアをIPYの事業部として練り上げたうえで、子会社として事業化し軌道に乗るまで支援する」(日経夕刊2019年3月19日)

私の20年の経験上、会社を起業して大きくしていくには3タイプの人間が必要だと考えています。1つ目は、(1)アイデアマン。二つ目は、(2)アイデアをお金に換える人。三つ目は、(3)そのお金に変える方法をシステム化して大きく展開できる人。(残念ながら“兼業”ができるほど人間は器用ではありません)

商品・サービスのアイデアから広告アイデアに販促アイデアなど、無尽蔵にアイデアを出しまくるアイデアマンは、起業には必須です。しかし、アイデアマンは稼ぐのが下手です。アイデアを出すだけの人。(私もこのタイプ)

そのため、アイデアを換金できる人が会社にいないと早晩潰れます。そのため、お金に嗅覚のある人が必要。たとえば、販売が得意な人。既存の商品やサービスを売るのに長けた人が会社にいると起業したばかりでも現金が手元に入り、会社は生き残れます。

しかし、商品を作って販売するだけでは自転車操業で楽になりません。そこで、最後のピースは、その販売方法をシステム化して展開できる人。たとえば、チェーン展開やフランチャイズなど。私の知る限り起業家として成功している人は、だいたい(2)か(3)。(1)で成功した人がいたら影に(2)か(3)の人がいます。

結局何が言いたいかというと、起業家育成となるとだいたい(1)の人が来ます。会社を創るまでは魅力的だが、稼ぐことに魅力を感じないから粘りがなく、資金ショートして消えていくのです。そのため、3タイプを活かした「ステージ別起業家プログラム」はいかがでしょう。

(a)起業アイデアを作り上げて、そのアイデアを他の企業に売るコース
(b)既存商品・既存サービスをビジネス化するコース
(c)個性のある中小零細企業を大きく発展させるコース

・・・とはいえ、起業って本当にリスクが高いので、よく考えてから行動してください。

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